【リノベーションとは】
リノベーションとリフォームの違いとは・・・?
実は、リノベーションとリフォームの違いは、明確な定義はございません。
主要なリノベーション関連企業が加盟している『一般社団法人 リノベーション協議会』では、以下のように定義・分類しています。
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リフォーム
原状回復のための修繕・営繕、不具合箇所への部分的な対処。
リノベーション
機能、価値の再生のための改修、その家での暮らし全体に対処した包括的な改修。
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リノベーションとリフォームのメリット・デメリット
マイナスの状態だった古い住まいを“ゼロ”に戻すのがリフォームだとすると、
リノベーションは機能性やデザインといったさまざま側面において、“プラスα”で価値を高めることを指します。
「築浅の中古物件(築5~10年程度)をリフォームする」メリット・デメリット
~メリット~
① 工事費用を安く抑えらえる
工事範囲が部分的・表面的なので、工事費用は比較的安価に抑えられます。
② 工事期間が短い
工事範囲が限定的なので、短期間で工事を終えられます。
③ 完成後の住まいをイメージしやすい
新築時の状態に戻すことを主な目的とし、大幅な間取り変更や機能変更をおこなわないため、基本的に購入した築浅物件の姿が大きく変わることはありません。
~デメリット~
① 自由な間取り変更ができない
表層的な内装の修繕工事や設備機器の取り換え工事がメインのため、住む人にとっての快適な動線設計や採光・採風などの機能改善はおこなわれません。
「築古物件(築20年以上)をリノベーションする」メリット・デメリット
~メリット~
① 自由に設計できる
内装デザインや設備機器交換はもちろん、水回りの位置を変更したり、間取りを変更したり、自由につくることができます。住まいにあわせて生活スタイルを変えるのではなく、「生活スタイルにあわせて住まいを変える」のがリノベーションです。
② 資産性が高い
日本ではマンションの資産価値は築年数の経過とともに下がっていきます。約20年で建物の価値は下がり、土地の価値に近づいていきます。築20年を超えたところで、中古マンションの資産価値はほぼ横ばいに。築5年や10年の築浅マンションは、まだ価値が下がる可能性があるため、資産としてお買い得とは言い難いのが現状です。
③ 物件の選択肢が増える
希望するエリアで、希望通りの物件を探すのは意外と難しいもの。特に、駅近や人気エリアなどの好立地に新しい物件が建つことは稀。そのため流通している新築や築浅の物件は少なく、あったとしても高額に! 築古物件は利便性の良い人気エリアでも物件数が多く選択肢が広がります。
~デメリット~
① 工事費用が高くなりがち
フルリノベーションの場合、建物を支える柱・梁などの構造躯体だけの状態(スケルトン)にして、間取りや内装をいちからつくり替えるため、工事は広範囲に渡り、費用は高額に。物件購入費用と工事費用のバランスを取りながら、総額の検討する必要があります。
② 工事期間が長い
解体工事も含めて、工事は大規模・広範囲になるため、約2~3か月程度かかります。物件購入してから引渡までの間に、現地調査・設計・工事・点検(場合によっては是正工事も)等がおこなわれるので、入居までに一定の時間がかかります。
③ 解体して初めてわかる想定外
解体して構造躯体に戻した状態から工事をはじめるリノベーション。購入時には気づかなかった問題点が、解体したことで発覚することがあります。例えば、表面から見ると状態が良く見えたのに、解体したら柱や配管が劣化していたことが発覚…ということがあります。他にも、当初予定していた水回りの配置変更が、解体後の構造状況によって難しくなる…ということが起きることも。プラン変更や追加の補修費用など、想定外に対する備えが必要です。
④ 間取りの変更ができない物件もあるので注意
構造形式によって一部間取り変更ができない建物があります。マンションの構造には、建物を構造壁で支える「壁式構造」と、建物を柱で支える「ラーメン構造」があり、「壁式構造」では室内の壁を取り払う間取り変更できない場合があるので注意が必要です。
☞「ラーメン構造、壁式構造とは?(ポイント7を参照)」
⑤ 築26年以上の中古マンション購入は、住宅ローン減税が受けられない
住宅ローン減税の適用においては、条件が設定されています。①自ら居住すること、②床面積が50㎡以上、③マンションの場合は築25年以内、木造住宅(戸建て)は築20年以内、等です。減税制度の利用を検討している人は、制度内容をチェックして購入物件を検討しましょう。(※本情報は2018年度時点。助成制度は年度ごとに内容変更されるので、都度、各行政機関の最新情報をチェックしましょう)
費用規模別の参考事例を見てみよう
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